こんにちは、まめこです。
私は大学生の頃、国民年金の学生納付特例制度を受けていました。
学生の期間は年金保険料を納めるのを猶予してもらえる制度です。
この納付していない期間の保険料は、後から追納することができます。
ちょうど先日、納付の手続きをしたのですが、今の時期やっておくと良いことがあるので今回ブログで紹介したいと思います。
たまにはファイナンシャルプランナーっぽいことを書くぞ。笑
(一応2級FP技能士です、一応・・・)
学生納付特例制度とは
冒頭にちらっと書きましたが、学生の期間、国民年金の保険料の納付を猶予してもらえる制度です。
日本に居住する人は、20歳になると国民年金の保険料の納付の義務がありますが、20歳頃はまだ学生で就労しておらず、保険料を支払えるほどの収入がないことがありますよね。
このため、在学中の期間は、申請により保険料の納付が猶予してもらえる制度があります。
そして卒業後就労を開始したら、猶予してもらった分の保険料を後から納める「追納」をすることができます。
学生納付特例制度を受けていた期間中は、追納をしなくても(保険料を納めなくても)、年金の受給資格期間に含まれます。簡単に言うと、未払いの期間としては扱われないということです。
ただし年金の受給額の計算には含まれないため、追納をしない場合は受給できる年金の金額は減ります。
追納できる期間
支払の猶予を受けていた保険料を支払えるのは、10年後までです。
言い換えると、追納の手続きをする時点から遡って10年前までの保険料を追納することができます。
今でいうと、令和2年(2020年)の10月ですから、追納できるのは平成22年(2010年)の10月以降の保険料のみです。
ということで、1990年生まれ以前の方は、追納できない期間の保険料がある可能性があるので、確認を急いだ方が良いです。
1989年生まれの私は、平成22年の4~9月分の保険料の追納が間に合いませんでした。涙 (平成21年度分はおととし追納していました。)
追納の手続き
流れとしては、以下の通りです。
1.申請用紙を記入して年金事務所に送る
2.納付書が届く
3.納付書をもって郵便局・銀行・コンビニなどで支払う
一番面倒くさいのが1の申請用紙の準備ですね。
日本年金機構のページからダウンロードして印刷することができます。
そしてその申請用紙にいつからいつまでの保険料を追納するのかを書くのですが、「自分が学生特例を受けていた期間が正確に分からない!」ということって結構ありますよね。
なので、こちらでお近くの年金事務所を調べて、電話で「追納したい」と問い合わせるのがおすすめです(直接行ける方は行くとさらに手続きが早いです)。
「追納したい」というと手続きをものすごく丁寧に教えてくれますし、申請用紙と返信用封筒も送ってくれます。家にプリンターがない方にもいいですね。問い合わせの際に年金番号を聞かれるので、年金手帳など確認できるものを手元に用意しておきましょう。
私が問い合わせた際は、学生特例を受けていた期間がいつなのか、1年ずつ追納する場合はいくら支払うことになるのか等を電話で教えてくれましたし、プリントアウトしたものも送ってくれてありがたかったです。
ねんきんネットを登録している方は、ねんきんネット上で学生特例を受けている期間も分かりますし、申請用紙を作成することもできます。が、登録にねんきん定期便に記載されているアクセスキーが必要だったりで、あまり登録されている方はいないかもしれないですね・・・(私は登録していますが、ログインIDがすぐ分からなくなるので、結局問い合わせちゃいました)。
追納のメリット
学生納付特例制度を受けていた期間は、追納しなくても受給資格期間にカウントはされるので、最悪放っておいても不利益を被ることはありません。
ということで「追納すると損だからしない」と思っている方もいるかと思いますが、追納にはメリットがあります。
受け取れる年金額が増える
一番のメリットはこちらですね。追納しない場合、支払っていない期間の分、受け取れる年金額は減額されますが、追納することで満額受け取れるようになります。
「将来今と同じだけ年金をもらえるようになるか分からないから支払わない」という意見も聞きますが、個人的な見解でいうと、支払っておいた方が長生きリスクの備えにはなると思います。
というのも、「生きている間ずっと支払われ続ける」というのは、年金以外にはあまりありません。長く生きるほど必要な貯蓄額は増えますが、1回あたりに受け取れる年金額が大きくなれば、備えるべき金額は大きく減らすことができます。
民間の個人年金で終身年金を受け取れるようにすると、月の保険料は2~3万はざらにかかりますので、年金のほうがコスパが良いかと思われます。
もちろん将来、年金制度が変わり受け取る金額は少なくなる可能性は十分ありますが、年金制度自体を丸ごと廃止するのは政治的にかなり難しく可能性は低いと思います。個人年金で備える場合も保険会社の破たん等のリスクはありますので、バランスを見るとまずは年金で備える方が得策なのではないかと私は思います。
税金(と保育料)を減らせる
追納した保険料は、全額その年の社会保険料控除を受けることができます。つまり、翌年から支払うことになる所得税や住民税を減らすことができます。
ここまではその年に収入がある人がすべて享受することができるメリットなのですが、保育園を利用している子育て世代にはさらにメリットがあります!
それは翌年の保育料が下がるということ。
前述したとおり、追納をすると社会保険料控除を受けることができ、住民税を減らすことができます。そして、認可保育園の保育料は、自治体ごとに細かい計算方法は異なるものの、住民税の額をベースに計算されています。
つまり、追納して住民税を減らすと、減額された住民税を元に保育料が計算されるので、保育料を抑えることができるんです。これ結構大きいメリットですよ!少ない保育料が1年続くのですから。
というわけで、保育園を利用している子育て世代の方には、特に追納がおすすめです。
(ちょっとはFPがやってる子育てブログっぽいことが書けたかな。笑)
今の時期にやるメリット
この記事を書いているのは10月ですが、なぜ今こんなことを書いているかというと(なぜ私がいま追納の手続きをしているかということでもあるのですが)、それは年末調整の時期に間に合わせると楽だからです!
会社にお勤めの方は、毎年年末調整をしますよね。年末調整で社会保険料控除を申請できれば、確定申告をしなくても済みます。ちょうど11月頃に手続きがあるはずなので、今からならなんとか年末調整に間に合うのです!
手続きは簡単。年末調整の際に配られる「給与所得者の保険料控除申告書」の社会保険料控除の欄に支払った金額を記載し、納付した時の領収証を添えて提出するだけ。
年末調整を逃すと、控除を受けるには自分で確定申告をする必要があるので注意してください。
以上、国民年金の追納の方法とメリットでした。
保育料が安くなることはあまり知られていないのでは、と思い今回紹介してみました。
住民税がちょっと下がるだけで保育料がぐっと下がったりするので、かなりメリットが大きいです。
私はこれを狙ってぎりぎりまで追納していなかったといっても過言ではないのですが、結果半年分期限が切れてしまいました。涙
というわけで皆様忘れずに~!!