まめそだて

初期流産を経て、2018年10月に長男を出産。2021年8月、長女誕生。全く仕事に活かしていない2級FP技能士。妊娠中・産後・育児のあれこれ、感じたことや日常役立ったことを綴る雑記ブログです。

「わたしの幸せな結婚」がこちらまで幸せになるのでおすすめです

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こんにちは、まめこです。

 

最近、時々漫画を読んでいます。

10年くらい前までは主に中学生相手に家庭教師をしていたので、少年漫画(主にジャンプ)系中心に結構読んでいたのですが、ここのところ新しい漫画は全然読んでいなくて(鬼滅の刃とかすごく気になるのですが未履修です)、買っているのは夫婦で読んでいる聖☆おにいさんくらいだったのですが。

子どもが昼寝しているときの家事の合間とか、寝る前の隙間時間の息抜き・楽しみとして、最近いくつかのシリーズを読むようになりました。

今回好きな漫画の新刊が出たばかりなので、この機会に紹介したいと思います!

「わたしの幸せな結婚」という作品です。

いうならば和風シンデレラストーリー

公式には「結婚から始まる恋愛の物語」「シンデレラストーリー」とありますが、簡単に言っちゃうと継母と継子に虐げられてきた娘が、王子様と結ばれて幸せになる和風シンデレラのようなストーリーです。

本当に簡単に言っちゃうとそんな感じなのですが、主人公たちの細やかな心の動きが綺麗な絵と繊細な表現で描かれつつ、異能という超能力的なファンタジー要素も楽しめる作品です。

 

主人公は、名家の長女に生まれながら、異能と呼ばれる才能を持たずに継母たちに虐げられ、笑うことさえできなくなってしまった斎森美世

彼女を家から救い出し王子様に引き合わせたのは、魔法使いとかぼちゃの馬車ではなく、政略結婚でした。

しかしその嫁ぎ先は、冷酷無慈悲で幾多の婚約者が3日と持たず逃げ出すと言われている久堂家の当主・久堂清霞

美世が唯一心を許せると思っていた幼馴染は美世を虐げる異母妹に婿入りして家を継がされ、無用となった美世を追い出すために組まれた縁談で、この婚約自体が継母たちからの嫌がらせでもありました。

それでも美世は、それに従って家を出るしかないのでした・・・。

 

婚約相手の久堂清霞に出会っていきなり冷たい言葉を浴びせられる美世でしたが、他に行くあてもなく、彼女なりにできることを探して始めます。

そうしていく中で、清霞が冷たいだけの人ではないことに気づきます。

むしろ清霞や彼の周りの人のやさしさに触れ、だんだんと心と自分を取り戻して、幸せを見つけていきます。

 

清霞のほうも、初っ端からいきなり「ここでは私の言うことに絶対に従え 私が出ていけと言ったら出ていけ 死ねと言ったら死ね」とか言い出しますが(そういう時代設定なのですが、それでもそりゃ婚約者が皆逃げ出すよという話ですねw)、

それは彼の立場やそれまでの経験から、美世の生家の斎森家の謀略を警戒し牽制として発せられたもので、本来は結構ストレートに謝ったり褒めたりいたわったりする人でした。

人の心の揺れ動きに接するとどうしたらよいか分からなくなって、不器用すぎるだろっていうところも多々あるのですが、彼の育ての親のような存在のゆり江のアシストもあり、自分に自信がなく遠慮しかできない美世を思い、様々な形で支えていきます。

 

虐待を耐え忍び「早くこの命が尽きることを期待して眠る」だけだった美世が、「少しでも長くこの人と一緒に居たい」と幸せを感じる心を取り戻していく様子がたまらなく、応援したくなってしまいます。

そして美世の心を溶かす清霞の優しさにきゅんきゅんします。

いやもう、30過ぎてもまだこういう少女漫画的なお話にきゅんきゅんできる感性が私にも残っていたのだいうことに我ながらびっくりしますが。笑

でも感想とかレビューとか見ていると、40代50代の女性だけでなく男性の方とかにも読まれていて、ああみんな美世と清霞の幸せを応援したくなるのだなあ、わかるわかる、と頷いてしまいます。

美世の魅力

感想やレビューを見ていると、「美世に幸せになってほしい」「美世がだんだん綺麗になっていくのがこっちまで嬉しい」というように、美世に関するコメントが多いように思います。

久堂清霞という完璧でおいしいキャラクターがいるのにも関わらず、です。

 

美世のいいところというか素敵だなと私が思うのは、彼女は長年の虐待で自分が何も持っていない、空っぽだと諦めてしまっていながらも、それでいて誰かが何かをしてくれるのを待つのではなく、自分でできることを探そうとするのですよね。

初めて久堂家で迎えた朝も、前の晩(?)に清霞に冷たい言葉をかけられながら、「自分にできることは」と考えて行動し、それがきっかけで清霞の心を動かすことになります。

清霞のところに今まで来た婚約者たちは、常に与えられるのを期待して、その通りのものが与えられないことに勝手に不満を抱いて去っていきますが、それと比べると美世は正反対です。

 

そうはいっても美世もいつでもそのように出来ているわけではなくて、思うように変われない自分に絶望して引きこもってしまうこともあります。

それでも美世は清霞や周りの人のやさしさにまた触れて、少し自分を取り戻し、清霞の力になれるように頑張りたいと、また自分のできることを考える。

誰しも、理想通りの自分になれない挫折や、自分に自信がないために過度に期待しないように線を引いてしまう経験が、何かしらあると思います。この作品では、美世のそういった心の動きを細かく描くので、読み手それぞれが美世に共感できる部分があるのだと思います。

そして美世の健気さもあいまって、幸せになってほしいと応援したくなるのですよね。

 

美世は斎森の家にいる時から、誰からも全く愛されていなかったわけではなくて、彼女に温かく接する人も何人かいるにはいました。

でもその人たちも、家の力で遠ざけられ去っていってしまいます。

それでも美世はその人たちを恨むのではなく、むしろその後を案じて過ごしています。

そんな美世が「誰かの喜ぶ顔を想像して何かをすることがこれほど楽しいとは知らなかった」と幸せを知っていくのが、読んでいるこっちも幸せになってきます。

付録の小説もすごくいい

単行本には最後に小説がついています。

この「わたしの幸せな結婚」は、「小説家になろう」発の小説がもとになったコミカライズです。(情熱がある方が誰でも発信できる世界になったのはすごいことですね!)

巻末の小説はその原作を書かれている顎木あくみ先生が書き下したものです。

その巻に登場したエピソードを別の角度から補完する内容なのですが、これがまたとても良くて、読んだ後幸せな気分になります。笑

巻末に小説がついていることで、試し読みみたいな形で原作小説が自分に合うかどうかも分かります。私の場合は小説もとても好きでした。

なので小説も購入したいと思っています!ちょうど、明後日9月15日に4巻も発売される予定です.

ただ1巻をチラ見したところ、漫画版はちょっと描写を変えている部分がありそうです。(表現方法が違うので、その方が読み手に伝わりやすいということもあるでしょうし、それ自体は悪いことだとは私は思いません。)

小説版のほうが心理描写も細かいので、私としては「まずは漫画で読んで自分なりの解釈を楽しんだ後、より心理描写の細かい小説版で『そういうことだったのか』と思いながら読む!!」という楽しみ方をしたいなと思っています。

とはいえ新刊を買って作品と先生を応援したいので、先に買っておいて一旦封印でしょうか・・・小説版のほうが話が先に進んでいるので、気になって我慢できるか怪しいですが。笑

 

そして漫画版2巻には、通常版と特装版とあって、特装版のほうには追加で書き下ろし小説と書き下ろし漫画が掲載された小冊子がついています。

もう書店で出会ってしまったので勢いで特装版買いました・・・ちょっとお高めにはなりますがとても綺麗で良かったです。 

わたしの幸せな結婚(2) 特装版 (ガンガンコミックスONLINE)

わたしの幸せな結婚(2) 特装版 (ガンガンコミックスONLINE)

  • 作者:顎木あくみ,高坂りと,月岡月穂
  • 発売日: 2020/09/09
  • Amazonで見る
 

 

もう本当にはまってしまって、何度も読んでいるのですが、読んだ後はなんというか、清らかな気持ちになりますね。笑

私と美世は全く違うのですが、それでも大事な人を大切に想って過ごそうという気持ちになります。

普段何ともなしに作っている料理も、家族のために作って、おいしいって言ってもらえたらいいなあって思ったりとか。夫に何か喜んでもらえたらいいなあって思えたりします。

あと、ちゃんと綺麗にしよう・・・って思いますね。笑 もともと大しておしゃれしないのに、在宅勤務続きでさらに枯れ果てていたのですが、ちょうど私も櫛がボロボロになってたので買い替えようと思いました。笑

次巻はこのペースでいくと1年後なのでしょうか・・・!2巻のラストが急展開だけに、今からもう待ち遠しくて仕方ないです。